「レイクサイド」★★★☆☆

主人公以外の複数人が何かの秘密を持っていることはわかるのですが、 その秘密をなかなか教えてもらえないので、とっても気になりました。

子供の勉強合宿ということで四家族が集まるわけですが、そこへ主人公の愛人が現れ、 その後、妻が愛人を殺してしまったという。。 それを知った他の人までもが、事件の隠ぺいにやたらと協力的なのが主人公同様かなり不 思議でした。結末はある意味、曖昧な終わり方なのですが、あえて真相を究明しようとは 思いませんでした。でも私なりには、これが真相だ!というのは、もちろんあるんですけ どね。。

「秘密」★★★★★

一見、よくありがちな入れ替わりものなのですが、普通のと違うところは、 当人以外に、それを理解している人がいるということ。 この本以外に、今まで見てきた話というのは、「誰も信じてくれない」という状況なので、 100% 入れ替わった人に成り切らないといけなかったのですが、今回の話の場合は、 「本当の自分になれる場所がある」わけですが、これが意外と厄介なんだな〜なんて思いました。 確かに場合によっては、本当の自分をわかってくれる人がいるというのは、 とっても良いことだとは思うのですが、自分の生活の半分以上を「体の持ち主」として 過ごすわけなので、当然いろんな問題が起こりますよね。。

今回は、妻が娘の体になってしまって、その事実を旦那だけが知っているという状況。 旦那側にしてみたら、娘として生活している奥さんのことを、心配で仕方ないとは思うのですが、 娘として生きて行かなければいけない奥さんだって辛いだろうし、こうなると、 100% 娘として生きる方が楽なんじゃないかな〜なんて思ったりもしました。

で。。かなり私の思い通りに展開してくれて、とっても満足しました。 でも最後の最後だけは、予想がハズレてちょっとびっくりしましたが、 読みながら泣きそうにもなりました。。 この話って、確か映画化されてたと思うので、是非映像で見てみたくなりました〜!!

「探偵ガリレオ」★★☆☆☆

短編集なのですが、タイトルがタイトルなので。。 結構専門の話が多くて、個人的には あんまりはまれませんでした。。

「故障中」という言葉に付いて、「故障」だけでも意味が通じるのに! と突っ込んであるような部分は好きだったりしましたが。。 こういう細かいネタは面白いんですけどね。。

「怪笑小説」★★★☆☆

短編集。その中で2つほど好きなのがあったのでそれだけ書いておきます。

「鬱積電車」
すごーく座りたい時に自分の目の前の席が空いたのに、それをすぐ隣に立っていた人 に取られた。。とか、老人が乗ってきたら「うっ。。」と思うとか。。 こういうのって、日常でよくある!!と思いながら読んでました。 電車の中を観察すると面白いですよね。

「おっかけばあさん」
こういう「ファンの心理」というのはかなりわかるので、面白かったです。 でも「食費を削ってでも!!」という程まではやったことがないので、 ちょっとわからないんですが。(^^;

「どちらかが彼女を殺した」★★★☆☆

犯人当てというよりは、推理を楽しむ小説という感じでした。 早々に、犯人はこの人かこの人のどちらか。。と絞られるのですが、 そこからは「どっちなのー?」と結構じれったかったりもしました。

しかも最終的に「どちらが犯人」という明確な記述はないんです。 ただ、私はある部分を見てどちらが犯人かを決めたのですが、 イマイチ自信がなくて、この本について書いてあるサイトを探して 見てみました。そうしたら。。犯人がどちらかということは、 私の予想と合ってたのですが、そう決めた理由が全然違ってました。 私はかなり安直な理由で決めていたのですが、 他の人は目の付け所が細かくて、びっくりでした。 なんかそれを読んでたら、もう1度最初から読み直す必要があるかも? とまで思ってしまいました。 でも私が思った理由も確かに安直だけど、それはそれで決め手にならないかなぁ。。? ということを、誰かと喋りたい!!!(笑) でもまぁ、私が思った理由だけでわかるんだったら、作者が 「今までに残して来たヒントの立場は!!」って怒るかも。(^^;

図書館で借りたものなので、すぐ返さないといけないんですが、 もう1回借りるべきか。。?

「天使の耳」★★★★★

てっきり1つの小説なのかと思ったら、「天使の耳」を含む短編集でした。 全て交通事故関係の事件を取り扱った内容が6つあったのですが、 そのうちの3つが特に好きだったので、それについて少しコメントを。 短編なので総合評価は迷うところなのですが、★★★★★ 付けても 良いかなと思いました。


「天使の耳」

途中まで読んだときには、このタイトルは「奇跡の耳」ってい う方が合ってるんじゃないか?と思ったのですが、最後のドンデン返しを見て、 「天使の耳」で良いんだな〜ってわかった気がしました。

目の不自由な少女が事件に関わるわけですが、目が不自由な分、 耳の能力が凄い!!「”目撃”というのは、目で見たものしかダメなの?」っ て聞かれると、返答に困りそうです。。 というわけで、証言の信憑性が問われるわけですが、逆にすごいレベルで 耳からの証言の確実さをアピールできればそれは”絶対”に変わる。。という この辺の展開はすごく良かったです!!彼女の能力だけでもかなり凄くて、 十分面白かったのに、その上さらにラストのドンデン返しまであって、 すごく良かったです!!


「分離帯」

「歩行者とドライバーだと、どんな場合でもドライバーの方に 責任がある」ということに対しての話で、私も前から疑問に思ってた 部分がクローズアップされていたので、興味深く読みました。

道路の分離帯と、もう1つの分離帯を上手く絡めていたのが 良かったと思います。途中で「こういう結末だといいな」と思った 通りになったので、ちょっと嬉しかったです。


「捨てないで」

車内からコーヒーの缶を投げ捨てられたことで、その缶が目に当たった女性が 視力を失ってしまうというちょっと怖い話でした。

でもこれだけで相手を処罰することはできなくて悔しい思いをしたため、 被害者側はその缶をずっと持っている。。

加害者側は別の事件を起こすわけですが、この段階でもう被害者側と 加害者側の接点は何もない。。それなのに 最後の最後でものすごい接点を持つという展開がとっても好きでした!! でもある意味、かなり怖い気もしましたけど。。

「ゲームの名は誘拐」★★★★☆

祝・映画化!ということで、ハードカバーで買って来ました。(笑) 全て誘拐する側の視点だけで描かれているという珍しいタイプの小説でした。 警察が動いているかどうかもわからないので、全てその誘拐犯に想像させる ことで、読者にもそう思わせようとしてる部分もあったような気がします。

基本的に犯人の視点で書かれているストーリーは好きなので、 今回も楽しんで読めました。映画の話を聞く前ならどういう人を想像したか わかりませんが、今となっては主役の2人は思いっきり藤木さんと仲間さんのイメージで。

展開は一部予想できてしまったのですが、私の想像以上の展開だったので、 満足でした。特に後半は主人公になりきって、かなりドキドキできたし、 個人的には「高校教師」とリンクする部分があったりもして。。

でもこれを読んで、東野圭吾さんにファンレターを書きたくなったので、 今まで作家さんにファンレターなんて書いたことなかったですが、出してみました。(笑)

「放課後」★★★☆☆

東野さんのデビュー作らしいです。 個人的には学園ものはちょっと苦手なんですが、 今回のは後半に行くほど、はまってきたという感じでした。 「捨て石トリック」を使ってるところはなかなか良かったです!

「怪しい人びと」★★☆☆☆

短編集で、面白いと思えるものと、そうでもないものがありました。 でも個人的にはちょっとオチがイマイチなものが多かった気も。。

「名探偵の掟」★★★★☆

作家自ら、いろいろなトリックの推理小説に突っ込みを 入れるという珍しい形でした。 名探偵が出てくる小説での名探偵の立場や 警察官の立場について、いろいろ書いてあるのですが、 当たり前なのですが、改めて言われるとなるほど〜と 思うことが多くて面白かったです。 例えば、名探偵より先に警察が真相を指摘しては いけない。。とか、逆に名探偵は、全ての殺人が終わる まで犯人を突き止めてはいけない。。などなど。(笑)

そういうことを前提に述べた後で、短編推理小説が あるのですが、その中でもあれこれ突っ込んでいる形式で、 探偵と刑事と読者。。それぞれの立場が 説明されているという感じでした。

例えば。。刑事が「私用で」どこかの宿に泊まっている時に 殺人事件が起こる場合。普通に考えたら地元の警察に 「引っ込んでろ!」と言われると思うのですが、小説では なぜか管轄が違うのに思いっきり協力してたりしますよね。(笑)

「嘘をもう1つだけ」★★★☆☆

短編集なのですが、全て早々に犯人がわかっていて、 刑事とのやりとりがメインになる話のようでした。 「いつボロを出すか?」がポイントという感じです。

「毒笑小説」★★☆☆☆

短編集。その中の1つ、「マニュアル警察」なんかは「世にも奇妙な物語」 で放送もあったりしました。でもどれももう1つもの足りない気がしました。。

「鳥人計画」★★★★☆

スキージャンプ選手の話で、遠くまで飛ぶために あるものを考えて、それを実行しようとするのですが。。 でも意外な結末!というわけではなかったかなぁ。。

「超・殺人事件−推理作家の苦悩」★★★★★

今まで東野さんの小説をかなり読んできて、、結構面白いのに★4つにしていたのを、実はちょっと 後悔してました。5つ付けても良かったんじゃないか?って思うものもあったので。。

しかし!この本を読んで、★5つは今まで取っておいて良かった!!と思うくらい面白かったです。 短編?が8つから構成されていたのですが、そのうちのいくつかが、個人的には思いっきりツボでした。

「超税金対策殺人事件」
そこにある領収書にあわせて、ストーリーを作るという、 なんか「ラジオの時間」みたいなイメージで、強引過ぎる展開が面白かったです。

「超理系殺人事件」
私は「一応」理系なんですけど。。はっきり言って、難しくてこのストーリーには ついていけませんでした。なので、かなりの流し読み。(笑) でも、一応最後までは流してみたら、、、もうびっくり〜!! やられた!!って感じでした。意味がわからないからと言って次の章へ 行くのではなく、流し読みでもいいので、最後までページをめくることをオススメします。

「超高齢化社会殺人事件」
この本、電車で読んでたんですけど、、「超税金対策殺人事件」でもそうでしたが、 読みながら笑っちゃうんですよね〜。車内でちょっと怪しい人になってしまいました。(^^;

「超長編小説殺人事件」
長編小説を書くための格闘が面白かったです。 これも電車の中で笑っちゃって、困りました。

「天空の蜂」★☆☆☆☆

なんか「これ本当に東野さんの作品?」と思うくらいで、 ちょっと今までと印象が違いました。 特に前半はあまり面白いと感じられなくて。。 個人的にはちょっと苦手でした。

「十字屋敷のピエロ」★★☆☆☆

ピエロという人形を据えて、事件の真実を伝えながら 展開していくというストーリーはちょっと珍しい感じでしたが、 謎解きに関しては、普通だったかなぁ。。 「犯人は誰だ?」ということにあまり興味がなく、 誰が犯人でもいっか。。というように思えてしまいました。(^^; 一番最後に、さらに一ひねりあったのは、良かったですけど。。

「悪意」★★★★☆

目次を見た時「なんだこりゃ?」と思って、 実はあまり期待はしていなかったのですが、 予想外に面白かったです! ある意味、シチュエーション事件みたいな感じで。。

犯人はあっけなくわかってしまって、この先どうするの? と思ったのですが、そこからが面白かったです。 殺人の動機と計画性がとにかくすごくて脱帽でした。 私も何度騙されたことか。。(^^; 展開が見えてしまうストーリーが多い中、ここまで 騙されたのは、ある意味嬉しかったです。

「ある閉ざされた雪の山荘で」★★★☆☆

芝居のオーディションに受かった数人が別荘?に集められ、 そこで「事件が起こる設定」で、各自が実際に動いてみるという 設定はなかなか良かったです。 でもちょっとややこしい気がしたのも確かです。 オチもそれほどインパクトはなかったかな。。

「変身」★★★☆☆

強盗に拳銃で脳を撃たれて、脳移植をした成瀬純一は だんだん自分の性格や嗜好が変わってくることに気づく。 そこで脳の提供者を探し始めるが。。
途中で本当の脳の提供者が誰なのかがわかってしまったので、 もう1ひねり欲しかったなぁ。。 個人的には聴覚が良くなったり、凶暴になったのを見た時には もっと違う想像をしてしました。 彼女の「ソバカス」を上手い具合に使っていたのは 良かったと思うのですが。

「美しき凶器」★★★☆☆

過去を知られることを恐れた数人の男女が引き起こした殺人で、 一番不利なように見えた翔子があそこまで計算していたという展開には ちょっとびっくりでした。最後、巨大な娘がベイビーと言い残した意味が最初は わからなかったのですが、10秒ほど考えたらわかりました。(^^ この話は、妹はイチオシだと言っていましたが、私には普通でした。

「卒業」★★☆☆☆

あの茶道のルールがポイントだったんだと思うのですが、 茶道が全くわからない私としてはいまいちでした。 一応図入りで説明してくれてはいましたが、理解しよう!という気が起こらなかったんですよね〜。(^^; 単に気合が足りなかっただけかも。。?

「11文字の殺人」★★☆☆☆

なんかこの話は、普通過ぎて、東野さんっぽくないというか、面白味に欠ける気がしました。 犯人もかなり早くわかってしまったし、犯人がわかった後の展開を知っても、「ふ〜ん」という レベルでした。「他の作者の本を読んでるみたいだった」というのが一番大きな感想でしょうか。。 ★は1つか2つか悩みましたが、とりあえず2つ付けておきます。

「むかし僕が死んだ家」★★★☆☆

あらすじ: 主人公は、幼い頃の記憶がないという昔の恋人、沙也加と、 記憶を取り戻すためにある家に行く。 その家で知った真実とは。。
基本的には、推理しながら読むのが好きなのですが、 伏線が至る所に張ってあって、「当ててみせる!」と言う気力をなくすくらいでした。 場所は、ほとんど「家の中」でシチュエーション小説という感じでした。

このタイトルが不思議で、意味が全然わからなくて、 最後まで読んでもわからなくてどうしようかと思っていたら、 エピローグを読んでようやく理解できました。

ただ、、主人公の名前は何だったかな。。? そう言えば主人公の立場で書かれているから「私は〜」だし、 沙也加も「あなたは〜」という言い方しかしないし、 この人の名前って書いてなかったような。。? 今、もう1度パラパラっとめくってみたけど、名前らしきものは 見つかりませんでした。なかったと思うのですが、 見落としただけなのかなぁ。。?

「ブルータスの心臓」★★★★☆

あらすじ: 人工知能ロボットの開発を手がける末永拓也。 彼はオーナーの娘(星子)の婿養子候補になるが、 恋人?康子の妊娠を知り、困惑する。 そんな矢先、星子の腹違いの兄、直樹から、同僚の橋本と共に 共同で康子を殺害する計画を打ち明けられ。。 大阪 -> 名古屋 -> 東京を結ぶ完全犯罪殺人リレーがスタートした。
この本を読んだのは多分2回目。ところどころ覚えていることは あるものの、ほとんどは忘れてしまっていたので、新鮮な気持ちで 読めました。

犯人の視点に立ったストーリーは結構好きなのですが、 最初から計画が狂って行く展開に、ヒヤヒヤ。 しかもその狂い方が、伏線が全て裏目に出るような展開で、 構成に脱帽でした!!

途中まではすご〜〜く面白くて、★を5つ付けようと思っていたんだけど、最後がちょっとあっさりしすぎで残念。。 最後にもう一ひねり欲しかったかな。。 でも、経過がとっても面白くて満足でした。
全然関係ないのですが、作家先生2人で、片方が警察側、片方が犯人側を 書くという推理小説があったらどうかな〜なんて思ってしまいました。 犯人の意図していることって、本当に警察は見抜けるのか?が とっても興味あるので。。 でも東野さんの場合、誰と組ませたら良いかは、悩むところです。 やはり同等の力がないと上手く行かないと思うし。。 でもそんな小説があったら面白いと思うのですが。

「宿命」★★★★☆

あらすじ: 和倉勇作と瓜生晃彦は小学校の時からのライバルだった。 といっても、ライバルだと思っていたのは、勇作の方だけで、 瓜生晃彦の方は、実際どう思っているのか不明。。

魅力があるわけでも、恨みがあるわけでもなく、 自分とは何も関係ないのに、やたらと気になる人というのがいる 勇作にとって、晃彦はそんな感じだった。 でも何をやっても勇作は晃彦には敵わず、さらには、 勇作が昔愛した女性が晃彦の妻になっていて。。
最後の1行が素晴らしい!と思ったら、巻末の「解説」の ところで、東野さんも「最後の1行が一番気に入っている部分」と 言っていました。文庫で読んだのですが、ちょうど最後の1行だけが 次のページになっていて、ページをめくるとその行を読むことができて、 そこで終わったため、さらにすごいと感じました。 その行を読んだ瞬間、すごい。。と思って、しばらく続きの 解説が読めないくらいでした。

そこだけ見ると、★は5つでも良いくらい良かったのですが、 ちょ〜っと登場人物が多すぎて、ややこしい気がして、 そこまで入り組んだ構成にしなくても?と思ったので、 4つにしてしまいました。

でも東野さんは、1人1人の年表を作って、混乱しないように 書いてくれていたようなので、混乱してしまったのは、 私が付いて行けなかっただけなのでしょう。(^^;

「仮面山荘殺人事件」★★★★☆

事故が原因で知り合うことになった男(高之)と女(朋美)。 しかし、その事故のせいで、朋美は義足になってしまいます。 お見舞いに行っている途中で、お互いに惹かれあうようになり、 高之は交際を申し込むのですが、朋美は自分の足のことを気にしています。 「私はこんな足なのにいいの?」という彼女に対して、 「俺はこんな鼻だけどいいの?」と切り返す男性がすごくいいな〜と思いました。 こういうさりげなく相手を気遣えるのってすごい! よく聴覚障害者ドラマでは「耳が聞こえないのはこの子の個性」と 言っているのを見かけますが、今回、足のことも「何を気にしてるの?」と いう温かさがあって良かったです。

しかし結婚式直前で、朋美が自分の運転していた車の事故で亡くなってしまい、 「事故」ということで片付けられたのですが、本当に事故なのかどうかは怪しいところです。

朋美の死後、高之は親戚たちと一緒に別荘へ出かけるのですが、 そこで逃亡中の強盗に遭遇。 強盗という第三者を用意し、朋美の死について親戚とは違った意見を出したり する展開がなかなか良かったと思います。

「回廊亭殺人事件」★★★★☆

最初いきなり変装からはじまる展開には、すごーく興味がありました。 でも悔しかったのは、あれだけの伏線がありながら、私がそれを見抜けなかったこと!! 最後まで読むと「なんで気づかなかったの〜〜?」と思うのですが。。

殺人事件が起きたりして、皆がアリバイを主張する時に「私じゃないわ」と言うわけですが、 普通の推理小説と違う感じなのが新鮮でした。

「白夜行」★★★★★

今までで1番面白かったかも。。 めちゃくちゃ分厚い本なのに、それでも途中から、 「読み終えるのがもったいない」と思うくらいでした。

本当に鮮やかで、何もかもが計算通りに動いてる感じがゾクゾクしましたね〜〜。 無駄なことは1つもない!っていう感じで。。 「幻夜」は、「白夜行の続編」という噂もあるので、そちらも読んでみようと思います〜〜。

「幻夜」★★★★★

「白夜行の続編という噂があった作品ですが、、確かに、 「白夜行」を思い出させさせました!! ヒロインの名前がどっちも寒そうだし。。(笑)

でも「白夜行」の大ファンの私としては、大満足でした!

美容師の青江を選んだのは、何か理由が? そこだけちょっとよくわからなかったんですよね〜。

「家族写真を持っていた」という曽我を殺すのは。。 「整形したんです〜」で済むと思うんですけど〜。 まぁ、でも、確実じゃないと安心できないっていうタイプみたいですけどね。

それにしても雅也の回想シーンの描写はかなり気持ち悪くなりました〜。 ああいうことを平気でさせる美冬が恐ろしい!!! 生モノが食べられなくなるのも当然です。><

美の追求。。とか言ってたのは、整形することを不自然に思わせないためだったんでしょうか?

とにかく2作読み終わった人と話したい!!!です。(笑) 「これってあれだよね??」「あれってこうなの?」と確認したいことがてんこもり〜。(爆)

とりあえず、もう1度「白夜行」のある部分だけでも確認したくなり、 めくってみたところ、、凄いことに気づいてしまいました〜〜!!

以下ネタばれのため、白字で書きます。

それは。。真の新海美冬が誰なのかを確信しました!

幻夜を読み始めてすぐに、美冬が雪穂だってことは すぐわかりましたが、美冬は成りすまし人物だったので、 本当の新海美冬が誰なのか?という疑問が出てきます。

近所の人の証言で「美冬はお店の社長さんと一緒に海外に。。」とか言っていて、 「白夜行」では、雪穂は、浜本夏美という店の女性と一緒に海外に行っていたので、 雪穂が成りすましたのは「浜本夏美」なのかな?と思いました。。

「幻夜」のヒロインの名前がそのまま「浜本夏美」だったら、 バレバレなので、そこをあえて、違う名前にしたのかと。。

名前の付け方も、夏美 -> 美冬って、反対にしただけだし、 「白夜行」の中での夏美は、毎回「浜本夏美」ってフルネームで 書かれてたんですよ〜。

名前だけで「夏美」と書かずに、あえてフルネームで書き続けていたのは、 絶対意味があると思います!! バレにくくするのか、逆に強調したいのか。。どちらにしても意図的にやってるとしか思えないです。

というわけで、雪穂が夏美に成りすまして、「幻夜」のヒロイン名に ちょっと細工した。。と読んでますが、違うでしょうか?(笑)

もちろん、東野さん自身、「続編」だと認めたわけではないし、 正解はないのですが。。(^^;

きっと「幻夜」を読んだ後に、戻って読んだ人は誰でも気づくんでしょうけど、 「大発見した!」という気分になれるところが楽しいんですよね〜。 読んだ人がこういう気持ちになる。。ってことまで、東野さんに計算されている気は しますが、良い意味での「やられた!」感が、最高です!

2作ともぎょっとするほど分厚い本ですが、オススメです!! そして、あとがきによると、3作目の構想もありそうなので、それも読んでみたいです!

「容疑者Xの献身」★★★★★

東野圭吾さんの直木賞受賞作品ということで、図書館で何百人待ち。。でしたが、 ようやく回ってきたので読みました。

いや〜〜。面白かった!! 個人的には途中で気づいたことがあって、「わかった!」って思ったんですが、 全然違ったし〜〜。(爆) 読者にそう思わせることも作者の狙い通りって感じで、 まんまとやられた気がしました。

さすが賞を取っただけのことはありますね〜。オススメです!!

以下、超〜個人的メモですが、ネタバレになるかもしれないので、文字色を変えておきます。

途中、花岡靖子を好きだというのも「フリ」で、 実際は自分の頭脳を試したかった。。ということなのかと も思いましたが、さすがにそこまでは違いましたね。(^^;

でも完全犯罪が出来た場合、、石神は花岡さんとどうなったのか、 そっちも興味あります。

「手紙」★★☆☆☆

正直、小説としてはそれほど面白いとは思えませんでした。 ただ、家族が犯罪者になってしまった場合。。という、 あまり体験したくない状態になった時、人はどうなるのか? というのは、ちょっと興味深かったです。